はじめに
味噌は日本に昔からある伝統の食品です。近年、食品を手軽に作れるようになってきた影響で、企画力で劣っている中小の味噌製造業者は苦境に立たされています。

そもそも5フォース分析とは
業界を5つの視点から分析します。
その5つの視点は、
・競争業者の脅威
・新規参入の脅威
・代替品の脅威
・買い手の交渉力
・売り手の交渉力
です。
競争業者の脅威
業界トップのマルコメのシェアが25%程度、2位のハナマルキのシェアが10%程度あり、大企業が強い業界と言えそうです。また、上位5社で半分程度のシェアを占めています。
そのうえ味噌は、スーパーに言って買うものなので、個人向けは大企業がより有利になる状況に置かれています。
よって、競争業者の脅威は非常に高いと言えます。
新規参入の脅威
味噌を製造するには、味噌製造許可が必要です。味噌は衛生環境が重要なので、仕方ないことではありますが、許可を得るために、工場を建てる必要があります。初期費用は何千万規模になるでしょう。しかし、味噌の製造機械を合わせても、小さく始めるならば、1億はかかりません。
また、味噌製造業は、成長している業界ではないので、新規参入をしようと考える人は少ないかもしれません。
よって、新規参入の脅威は、比較的小さいと言えます。
代替品の脅威
味噌を代替するものは今のところありません。
味噌汁、味噌カツなど様々なものに使われています。
よって、代替品の脅威は小さいでしょう。
買い手の交渉力
味噌の販売先は多岐にわたります。個人から企業まであります。
個人から考えます。
多くの個人の顧客は、スーパーで味噌を買います。
つまり、他の味噌と比較して購入をするわけです。
知っているブランド、価格が安いなどを基準として、購入します。
比較的、交渉力は高いと言えます。
次に企業を考えます。
企業と言っても様々です。こだわりの食材を使っている店から、ただ味噌汁を提供できればいい店まであります。
しかし、共通して言えることは、ブランド力もない、価格も高い味噌を使う必要がないということです。
ブランド力があって、宣伝ができる。価格が安く、原価を下げられる。など、目的に合った商品を購入します。
交渉力が低いとは言えません。
よって、買い手の交渉力は比較的高いと言えます。
売り手の交渉力
次に売り手の交渉力について考えます。
味噌を作るために必要な材料は、大豆、糀、塩です。
味噌を製造している企業は、糀も自社で作っていることが多いですが、ここでは、糀は仕入れると仮定して話をします。
大豆は、その年の出来によって値段が変動します。
不作ならば、価格は高く、豊作なら、価格は安くなります。
これは、交渉して値段が一気に下がる類のものではありません。
次に糀です。
味噌に使う糀は、白味噌を作る米糀、赤味噌を作る豆こうじ、九州の方で使われる麦糀などの種類があり、地域によって売れる味噌が異なるので、仕入れをする糀が異なります。
糀を仕入れる先は、自社で糀を製造している味噌業者もしくは糀を専門とした業者から、購入できます。
糀を専門とした業者は、あまり多くなく、小さな企業が多いです。
味噌業者から仕入れると高くつくと思います。味噌業者が他の味噌業者に糀を提供することは、敵に塩を送ることになるので、ある程度の価格を要求されます。
よって、売り手の交渉力は非常に高いと考えられます。
まとめ
今回の分析をまとめると以下のようになります。
・競争業者の脅威→非常に高い
・新規参入の脅威→比較的小さい
・代替品の脅威→小さい
・買い手の交渉力→比較的高い
・売り手の交渉力→非常に高い
味噌の市場規模は、ユネスコの文化遺産に和食が登録されたことによって、少し大きくなったようですが、そこからは、成長していません。味噌業界は非常に厳しい状況に置かれています。


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